読書

 読書をはじめる。10年ぶりに読むクリフォード・ギアーツである。

 いやあこの本、不本意ながら日本語訳で読んでおりますが・・・。しかも、まだ序章と1章です。
 端的に言うと、ある集団の人たちが考えていることを人類学者がいかに解釈するのか?解釈する場はどこなのか?解釈された記述とはなんなのか?っていうことを人類学の枠にとらわれず、人文社会科学の有り様も含めて全体から考えようとしている代物である。

 ぼくは、正直、アメリカ人類学にはある時期は憧れ、ある時期は正直飽きた感があり、セルトーなんかに傾倒した時期もあった。でも、読んでみると、学問や、知の時代世相がわかる。
玄著が出たのは83年、憶測だかWRITING CULTUREよりちょいまえ??かな・・・。
人文社会科学ではポストモダン論争が最盛期を迎えつつあったこと。日本では浅田彰柄谷行人今村仁司などが『現代思想』でニューアカデミズム旋風を巻き起こしていた。

 あの時期の知識人はどういうテンションで論を展開していたのか。振り返るのには良い本だと思う。
人類学的に読んでもそうだろうおそらく。

つづく

Local Knowledge: Further Essays In Interpretive Anthropology (Basic Books Classics)

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ローカル・ノレッジ―解釈人類学論集 (岩波モダンクラシックス)

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現代思想2009年6月号 特集=ミシェル・フーコー

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