SAPIO2014年8月号での 取材協力につきまして
SAPIO2014年8月号での 取材協力につきまして
http://news.infoseek.co.jp/article/postseven_265603?p=1
- 作者: 小学館
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2014/07/10
- メディア: 雑誌
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みなさま
ブログは久しぶりかと思います。最近はFBばかりやっており、こちらのほうはご無沙汰です。
さて、取材協力記事に関して、少々説明しておきます。この記事(もとはおそらく小学館SAPIO 2014年8月号に掲載)に関してはあくまでも、
同じ協力者である水谷氏を通じ、韓国からフィリピンへの人の移動の流れの経緯 ①90年代以降に在フィリピン韓国人が増加したこと ②フィリピンでの韓国人英語学習滞在者が増加したこと 情報を提供したのみです。
SAPIOの特集を含めて 特集の趣旨には賛同しておりません。
また特集の内容につきましては、詳しくは知らされていませんでした。もちろんこの点は注意すべきでしたので、そのことへの批判はあえて受けます。
ですが、この問題を取り上げるとしましたら、たとえば日本人男性とフィリピン人女性のあいだの生まれたこどもたちの不認知や放棄の問題、沖縄のアメラジアンの問題など、どこかの特定の国の国民がわるいのではなく、「世界構造の問題」として、取り上げていただきたかったと痛感しております。
この点に関しては近く出版関係各位に何らかの形でお伝えすることを検討中です。
では それでは なぜある主義主張が明確な雑誌媒体に協力者として名前の掲載を許可したかのご指摘があると思います。
この点に関しては 私自身は、ある特定の政治信条(右とか左とか 保守とか、革新など)を前面にかかげた活動に参加しておりません。
また、今後も、その予定はありません。
現状 革新や改革を掲げるグループでも既得権益化している活動、社会集団がたくさんあります。わたしは あくまでも個人として「全方位」的に 言論・学術活動を行うことを信条としております。
ですので 大多数の立場の方々からの申し出には極力応じます。
そのことにより 対立している主義主張の方々の「接着剤」になれればと考えている次第です。
若者をみる 日本のコミュニティをみる
おもわず、ここ最近でもっとも共感をもった社会学者と思ってしまったのが古市さんである。歳はぼくよりもずっと若い。なのにメディア登場も多いし、フットワークも軽快でいろんな学者さんからも可愛がられている様子がよくわかる。たぶん、勉強もけっこうしているのだろう。
引用する学者の体調(これは古市さんの主観だが)や、出身都道府県などもわかるし、フィールドワークは面白すぎるのがよい!
印象からすると小熊英二さんの影響がけっこうつよいなあ。
だが、若者論としては 共感する部分、私が言語化できなかった(あえて、しなかった)部分を見事にわかりやすく説明できていて、お見事!というところである。
そもそも以下の2冊で形成された理論はこうである。
現代の若者は 自分が「認められる」こと、「承認」される「やさしい」集まりを求めて、ある目的をもった「団体」や「社会運動」に参加するんだけど、そこでの理念や目的は、やがて忘却され、自分が「承認」される「癒し」としての「社会関係」だけが残る。
また、若者を取り巻く多くの大人たちが、なんとなく漠然とした目標しか持たず、その目標を達成できる資源にアクセスできない若者たちに無責任に「がんばれ」ということを批判して、「あきらめさせろ!」と主張する。
古市氏は そういう若者の社会関係でいいじゃないのか? 目的や理念は「がんばる人」が達成することにおまわせすればよいというのが持論である。
古市氏は 最近の若者コミュニティ論には否定的である。海外ではホネット、日本では中西新太郎さんなどが唱えている若者の「承認の共同体」は社会において自分たちが承認されないという不満が変革への原動力になることをかなり肯定している。それに対して そうならない というのが古市氏の論である。
私としては軍配を古市さんにあげたい。
なぜなら、集まりだけがある「ゆるい」、「やさしい」に集まりで集まっても、けっきょくそれは一瞬の「癒し」にしかならんわけである。そこに集まる派遣やバイトでなんとか食べている若者たちは、日頃の不満をそこの人間関係や家飲みで解消しているにすぎない。この手の集まりからは変革への社会に対する怒りは生まれんだろう。悪いが。
古市氏の言う通り、こういう社会関係資本は結局、低所得での労働者層である若者や人々の現状を持続させてしまい、安価な労働力の「再生産」機能という悪循環をつくっているという意見に賛同せざる負えない。
また 解説反論をした本田由紀先生の「人間関係持続しない」説には大いに賛同する。
あえて曖昧に言うが、ぼくは、いままで、身近なところで 人間関係がころころと変わる連中をみてきた。それらの集団はいちおうある目的のもとに集まっている連中である。ところが、目的なんて忘却してしまっている様子であった。ひたすら何か月おき、何年かおきに「集まり」をメンバーチェンジしていた模様である。
では、意見として、「癒し」「承認」に人間関係と目的を分ければどうだろうか?
以前 わたしが住んでいたアパートはみんな仲が良かった。
そこで飲み会をしたり よくしたもんである。
ところが、みんな 院生だったり、美容の専門学校にいっていたり、芸術系の人がいたりとやっていることはばらばらだった。「あきらめた」人もいるが、わりと みんな持続して それなりの方向にすすんでいる。「あきらめた」人にしてもかなりいい線までいってあきらめているかた、「つぶし」がきいており、決して無駄になっていない様子である。
これなら 「承認」を得ながら、別のところで「目的」のために動くことも可能ではないだろうか?
要は「個」と「集団」、「目的」と「承認を得る」ことをうまくわけていく「戦術」が必要ではないかと思う。
どう??
- 作者: 古市憲寿
- 出版社/メーカー: 講談社
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希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想 (光文社新書)
- 作者: 古市憲寿,本田由紀
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恐るべしリトルワールド
久しぶりのブログ。2012年度になり、引継ぎやら、なんやらでいろいろとしていたら気がつけば5月だった。
連休中は家族が休みがなかったということで、その翌週の週末に愛知県犬山市近辺を旅行した。犬山には有名な「野外博物館」が2つある。明治村とリトルワールドである。
一応、文化人類学で飯をくっていて、やたらと都会好きのぼくには十分楽しめるところだった。
日本の明治時代の建物などを保存もかねて展示している明治村はとにかく大きすぎて歩くと疲れる。なので、園内巡回バスをけちらず乗るべし!
リトルワールドは、非常に見事に人間の進化過程の特別展から、社会を備え、さらに、世界の多様な文化・様式ができていくことがを見事によくわかるように仕掛けされており、それはそれで、うまく伝えているものだと関心した。
やはり授業で教えることをはじめてからはどうやって「人間の営み」を伝えるかの技法には興味をもってしまう。
あと、なんといっても、国別のテーマ館の中やすぐ横に、かならずその国の料理を販売しているコーナーがある。
しかも、ビールやワインとそれに合うつまみ系がやたらと多い。入場券付宿泊パックの宿に泊まり、入場料がタダですんだと思っていたが、ついつい館ごとぐらいにビールやら、つまみやらを買っていたら、おそらく2人で5000円ぐらいは使ってしまったと思う。
もし、入場券を購入していたら一人4000円か5000円は使っていたことになる。
これはUSJやディズニー
での出費と大して変わらん。
リトルワールドはなかなかいい商売しているなと関心してしまった。
京都人列伝かな・・・。
最近読んだ本 元ザ・タイガーズの瞳みのるさんの本。
タイガーズは そりゃ 1974年生まれのぼくは知らん。
かつはGSブームという60年代後半のバンドブームみたいなのがあったらしいとしか聞いていない。
ただ、ぼくはこどものころ沢田研二のモノマネをよくしていたらしい。
確かに 勝手にしやがれ は好きだし。
危険なふたり も好きである。
岸部一徳の演技もなかなかだと思う。
また、時代はぜーんぜん違うのだけど、京都のバンドが日本のスーパースターなったというには親近感がある。
その リーダー格だった瞳みのるは タイガーズを解散後
芸能界から完全に足を洗って、高校復学⇒大学進学⇒大学院⇒漢文の教師と研究 というふうに大転身したらしい。
あまり勉強をがんがんするタイプでもなかった人が大転身した。京都の地名がでてきて知っている学校名や 店の名前がでていて、ぜんぜん昔な感じがしなかった。京都は意外と変わっていないかも。
その人が40年ぶりに 沢田研二や岸部一徳などかつてのメンバーが想いをこめてつくった「ロンググッパイ」という曲に答える形で、復活した。
40年である。なんとも 長い話だと思ったが、同業者といえば同業者の大先輩で、京都つながりということでなんとなくの親近感を感じながら読めた本である。
まあたまにははやり本もね。
pasko talaga!!
ブログ なんだか 書いていませんでした。最近は、ツイッターもはじめたけど、あれはなんだか。短文を刻むというのはなんだか、いいのだけど合わないかな・・・。
ところで、 今年のAABS-CBNのChirstmas station ID
http://www.youtube.com/watch?v=e29kyMS7q1s&feature=related
Da best ang pasko ng pilipino. (sa mundo)
訳すと「フィリピン人のクリスマスが最高(世界で)」という意味。
ここ数年 フィリピンの民放人気ネットの一つであるABCBNのIDをみているが、年を増すごとに、海外フィリピン人とフィリピン残留フィリピン人が同時的空間を共有していることを強調している。これ批評すべきなのか?
ただ、言えることが、海外移住労働の否定的側面がますますなくなりつつある。それは、他国の経済状況と比較して、フィリピンの中間層の状況がマシだからそうなっているような気がしてならない。
世界は今後どうなるのだろうか。日本から、EU、景気のよい、オーストラリア、アメリカ、そして、海外フィリピン人をみて思う今日である。
pero sugurado maligayang pasko sa mundo!
talagang nais ko ang peace sa mundo!!
「リアリティ」と一見考えられないものが非常にリアルであるという現実をどうみる
リアリティと他者性の人類学―現代フィリピン地方都市における呪術のフィールドから
- 作者: 東賢太朗
- 出版社/メーカー: 三元社
- 発売日: 2011/07/01
- メディア: 単行本
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『「リアリティ」と一見考えられないものが非常にリアルであるという現実をどうみる』
というブログのタイトルをつけて。いやあ友人のヨイショをするわけではないが、この本 じつに濃かった!!
正直 ここ数年の若手の本ではベストではないかと思った。
理由は明日から数日かけて話すこととしたい。
まあ、買え!といいたい!