学会終了

 学会が無事終了した。今回は、インフル騒ぎのために、懇親会は中止。辞退者も多かった。ある先生によると関西地域に出張した場合は、大学を1週間休まねばならず、結局、補講などの時間がとれないから断念したらしい。ひどい話である。

 さて、報告も終了した。手ごたえとしては、正直、反省点があるというものだった。ただ、今回もまた在日外国人系の研究の報告グループに入っていたのだが、かなりの違和感を感じた。

 このセッションだけがなぜか、学者というより、外国人支援をやっている人が多い。前は在日ペルー人宗教実践の報告などわりと多彩だったのだが・・・。

 特に、今年は医療支援の活動をしながら研究をされている方の後だっただけに、大学の社会調査インターンシップとしての在日外国人組織でのフィールドワークを批判するというのは若干物議をかもしだしたと思うし、誤解された部分もあった。まあ誤解は私の力不足だが・・。

 しかし、ある種の怖さを感じたのは、外国籍の人と出会うツールというかルートが
「調査設定⇒外国人支援組織活動参加」という図式がある種当然化されていることに戸惑ってしまう。

 もちろん、私も外国人支援団体に入って、幅が広がったことは認めるが、その前にすでに留学生や、バイト先のチーフ(インドネシア人)、その他友人の友人を通して、多くのフィリピン人など、どちらかというと個人的な関係のほうが先で、NPOでの活動はそのあとという感じだった。

 支援団体の内部には「支援する・される」では語れない関係があると、最初の質問者の方がおっしゃっていた。だが、正直、そんなことは想定済みで、要は、民間団体はさすがにしていないが、国が「多文化共生」施策にまがいなりにもGOサインを出した後の地方自治体と近い団体は、この「外国人と出会う」というチャンネルと特権化しようとしているのではないだろうか?

 また、在留資格をもつ外国人と持たない外国人を選別して、「多文化共生」を推進する危険性だってある。

 要は、「多文化共生」施策は必要だけど、信用できない部分が多いということです。そして、そこにあえて人類学調査インターンの一環で院生を派遣することはないだろう・・。それ人類学かあ?

 それに、外国籍の人たちだって、NPOの人に求めているものと、それ以外の日本人の求めている付き合い方ちがうし・・。

 なんか、個人対個人で、当事者がどう思うかで勝負したいという感じです。