いよいよフィリピン

 久しぶりのブログである。24日から3月上旬までフィリピンに調査で行く。今回は、はじめて、観光サイトの調査を実施しようとしている。観光地は、その土地や環境そのものをある程度商品化して、人をひきつける。いわゆる「エキゾチック」な演出で、様々なものを創造する。そこには、その土地にもともとあるが誇張して表現されているもの、まったくないが、「あるもの」としてイメージから創り出されているものがたくさんあり、区別なんでできない。とにかく相当の演出を行って、「場所」を創り出している。なので、もともと「嘘」だったものでも、疑いなく「本物」のものになるのである。いや、もはや創造物こそが「本物」なのである。
 「本物」をつくる過程で、メディアや古くは噂、偏見や差別、これをロマンチズムというみたいだが、様々な装置が働き、「嘘」が「本物」にかわっていく。

 しかし、そんな創造された楽園にあこがれて、消費するために訪れる人々の中には、そこの人々を愛し、関係を構築し、それを消費する側から創造する側になる人もいる。

 フィリピンのビーチやリゾート、なかでも、大企業などによって開発されているのではなく、様々な人々が担い手となって結果として創造された場所には、欧米人や日本人がペンションやダイブショップを個人経営している場合が多い。人々が現地の人々、同国人、他の国出身の外国人と、現地の人々とはやや異なる社会関係を築いている。

 今回は単純に言うと、こういう社会関係の調査も兼ねている。

 あと、こういう場所は、かつてはあまりいけなかったからこそ、イメージが想像として、創られ「エキゾチズム」になっていった。しかし、最近は、さまざまな情報発信手段により、膨大な情報を発信し続けることにより、「エキゾチズム」を創っている。
 また、アクセスが簡単である。もちろん、物理的に移動を考えるとそこに行くには長時間かかったとしても、予約したり、そこの人々とコンタクトを取ったりすることはいやま簡単なことである。いわゆる広義の「交通」っているやつです。

 話は違うが、毎回フィリピンにいくときは行く前に、久しく連絡を取っていなかったマニラの友人知人、調査でお世話になる人たちと連絡を取る。ネットや国際電話、さまざまな端末、通信を駆使する。
 でも、逆に言うとこれだけ通信手段があって別に会わなくても情報が得ることができるし、連絡を取れる。でも、年賀状的に発達した通信手段を駆使する。
 そう考えるとやっぱ、人というのはPERSONだと思う今日この頃である。つまり、環境にきていされるのではなくて、規定されながらも、環境を使っていく存在。

とにかく、みなさん、再会楽しみにしております!